京都から届ける伝統技術がつくりだす蚊取り線香 #錺之 竹内

京都の錺金具職人が生みだす蚊取り線香で素敵な夏を

京都から届ける伝統技術がつくりだす蚊取り線香 #錺之 竹内

夏は解放感を感じることができる季節。夏が近づくと、窓を開けて風を感じたり、海、川、山といった自然に触れ合ったりする機会が増えるのではないでしょうか。しかし、日々の生活で「蚊」が気になる時期でもあるかもしれません。

 ご紹介する作品は、京都に工房をもつ錺金具竹内が作る蚊取り線香、「蚊遣り(KUYURI)」です。蚊遣りとは、蚊を追い払うために、草木の葉や木くずなどをいぶしたり、香をたいたりすることです。この「いぶす、香をたく」という動作は、現在のライフスタイルの中でも、蚊よけのため、キャンプで焚き火をたくことで実践している方もいらっしゃるかと思います。

 

 

丁寧な手作業によって浮かびあがるデザイン

京都から届ける伝統技術がつくりだす蚊取り線香 #錺之 竹内

「錺金具(かざりかなぐ)」、現在は聞き慣れなくなっている言葉かもしれません。「錺金具」とは、鏨(たがね)という工具を用いて、銅板や真鍮板などの金属を加工したもので、仏壇や御神輿の装飾などに使われています。

「蚊遣り(KUYURI)」には錺金具の加工技術が活かされ、職人の手作業によって1つずつ丁寧かつ精巧に作られています。蓋には植物のしなやかな線が錺で表現されており、生活空間に溶け込む美しく華やかな蚊取り線香です。文化財の金具の修復を手掛けたこともある職人の経験と知恵を活かして作り上げた作品は、夏の日々に彩りを添えてくれます。素材である銅や真鍮は柔らかな色味や上品な光沢が魅力で、使い込むことで表面が酸化し独特の味わいが生まれ、長く使うほど色や風合いの変化を楽しむことができます。

 夏には、夏祭りやお盆があり、御神輿や仏壇を見る機会があります。蚊遣り(KUYURI)で日常をたのしむだけではなく、夏の行事を通して、錺金具に目を向け、興味を深めてみてはいかがでしょうか。

 

 

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